第1 分野 機械工作、ガラス工作
番号 | 会場 | |
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P1-01 | 工場に於ける生産管理データベース(DB)の試作紹介 鹿田健太郎(生産技術研究所・試作工場) | 一条ホール |
近年、生産現場に於ける情報管理の重要性や管理業務の簡素化は大きな課題となっている。生産技術研究所試作工場に於いても例外ではなく、年々減少傾向にある工場職員が主業務である工作や教育に極力専念できる体制を構築する為の管理業務の簡素化をはじめ、職員同士の情報交換の向上・業務の見える化による業務改善、ペーパーレスによるエコ・経費削減、セキュリティの向上等、DB の運用で得られるであろう効果は大きいと推測する。本発表では、生産技術研究所試作工場に於ける生産管理DB の運用実施に向けた活動内容を紹介する。 | ||
P1-02 | 実験用粉末焼結造形装置(3D プリンタ)の設計、製作 西山 祐司(生産技術研究所・試作工場) | 一条ホール |
研究室からの依頼により、実験用の粉末焼結造形装置(3D プリンタ)の設計、製作を行った。2009 年3 月に1 号機、2013 年3 月に2 号機、2014 年3 月に3 号機、2015 年に4 号機、5 号機、と少しずつ改良を加えて設計し直し、製作した。現在、試作工場で業務用として使用している市販品の3D プリンタと共に、これらについて報告、紹介する。 |
第2 分野 大型装置、実験装置、回路計測、制御、低温技術
番号 | 会場 | |
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P2-01 | TAO 望遠鏡搭載近赤外線観測装置のフィルターユニット開発 加藤夏子1、本原顕太郎1、北川祐太朗1、小西真広1、高橋英則1、小早川大1、寺尾恭範1、山室智康2(1 理学系研究科・附属天文学教育研究センター、2 オプトクラフト) | 一条ホール |
理学系研究科天文学教育研究センターは、天文観測所としては世界最高標高となる南米チリのアタカマ砂漠、チャナントール山頂(標高5640m)に口径6.5m の大型望遠鏡を建設する東京大学アタカマ天文台(TAO)計画を推進している。2017 年度末のファーストライト観測を目指し、望遠鏡の製造および観測装置の開発は現在大詰めを迎えている。観測装置は2016 年度にすばる望遠鏡での初期観測も予定している。本発表では筆者が担当する近赤外線2 色同時多天体分光撮像装置SWIMS のフィルターユニット開発状況を紹介する。 | ||
P2-03 | 物性研中性子科学研究施設におけるJ-PARC/MLF での活動 川名大地(物性研究所・附属中性子科学研究施設) | 一条ホール |
中性子科学研究施設では、大強度陽子加速器J-PARC の物質・生命科学実験施設MLF に、高分解能チョッパー分光器HRC とよばれる中性子散乱分光器1 台を所有しており、高エネルギー加速器研究機構KEK と共同で、建設し運営業務を行っている。本発表では、試料から散乱された中性子を検出するための検出器や取得したデータを解析するためのソフトウェアなどの開発・高度化の状況、また、超電導マグネットをはじめとした試料環境機器の整備や管理体制などを紹介する。 | ||
P2-05 | 物性研強磁場施設の紹介 松尾晶(物性研究所) | 一条ホール |
物性研究に限らず化学、生物や医療など一般に広く使われている超伝導マグネットで比較的容易に発生できる磁場は20T が上限といわれており、それ以上の強い磁場を得るには、ある程度特殊な装置と環境が必要である。物性研強磁場施設では、大別すると100T までの強磁場と100T 以上の超強磁場下での物性研究が行える環境が整っている。また、物性研究だけではなく、磁場開発そのものも大きなテーマとして掲げている。そこには機械加工をはじめとする様々な技術が必要である。それらを中心に施設の紹介を行う。 | ||
P2-07 | 低温センター共同利用部門紹介 戸田亮(低温センター・共同利用部門) | 一条ホール |
低温センター共同利用部門では、低温測定環境のない学内研究室のための共同利用研究スペースの貸出と、低温寒剤を使用して物性測定を行う物性測定装置の貸出(共同利用装置)を行い、学内の極低温における学術研究を支援している。本ポスターでは、共同利用部門の業務を紹介すると共に、共同利用装置を利用して可能になる測定と、測定データの解釈や精密測定を行ううえでの留意点について紹介する。 | ||
P2-09 | 本郷地区キャンパスでの寒剤使用時のユーザーへの注意喚起について 志村芽衣1、阿部美玲1、加茂由貴1、寺岡総一郎1、板垣信則1、戸田亮2(1 低温センター・液化供給部門、2 低温センター・共同利用部門) | 一条ホール |
低温センター液化供給部門では、液体ヘリウムの製造・供給ならびに液体窒素の供給を行っている。寒剤の安全な使用法や供給時の仕組みを研究室に理解していただくことで、事故を未然に防ぐことができ、さらに学内供給がスムーズに行えると考えている。そこで本報告では、本郷地区キャンパスでの寒剤使用時のお願いについて発表する。 | ||
P2-02 | CRIB 実験装置に供給するイオンビーム量の増強 小高康照(理学系研究科・理学部・技術部機器分析・実習系) | 一条ホール |
原子核科学研究センターの基幹実験装置であり、AVF サイクロトロンの主要なユーザーであるCRIB 実験装置へ供給するビームの増強を進めている。AVF サイクロトロンで加速されたビーム量がCRIB に達する割合は70%である。これを100%にする事が目的である。2012 年からビームエミッタンス測定を行ってきた結果、現状のビーム輸送系の収束要素の設計が適合していない可能性が生じた。このためエミッタンス測定データを活用し、ビーム輸送系を見直すことになった。今回、この見直しの現状を報告する。 | ||
P2-04 | 茨城県東海村駐在の人たち─物性研究所附属中性子科学研究施設紹介─ 杉浦良介(物性研究所・附属中性子科学研究施設) | 一条ホール |
中性子科学研究施設は、物性研究所における中性子散乱研究の共同利用拠点として、茨城県東海村にある日本原子力研究開発機構(JAEA)敷地内の研究用原子炉JRR-3 に中性子散乱法を用いた実験装置を設置し、共同利用・設備維持等の運営業務を行っている。 当施設の構成や実験装置を紹介すると共に、装置の高度化等の行ってきた業務についても具体例を交えて(中性子導管のスーパーミラー化等)報告する。 |
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P2-06 | 超高真空用固体有機蒸着源の作製 向井孝三(物性研究所・ナノスケール物性部門) | 一条ホール |
超高真空槽は、残留ガスを真空引きするために、通常100℃以上に加熱するベーキング操作を行う。ところが、固体有機分子の中には、100℃以下の低温で昇華するものがあり、超高真空槽に直接取り付けられないものがある。そこで、我々は超高真空で使用できる固体有機蒸着源の作製を行ったので報告する。また、固体有機分子の昇華温度の違いによる改良も行ったので報告する。 | ||
P2-08 | 低温センター液化供給部門紹介 阿部美玲1、加茂由貴1、志村芽衣1、寺岡総一郎1、板垣信則1、戸田亮2(1 低温センター・液化供給部門、2 低温センター・共同利用部門) | 一条ホール |
低温センター液化供給部門では、本郷地区3キャンパス(本郷・弥生・浅野)の多岐に渡る分野の研究室へ寒剤(液体窒素・液体ヘリウム)の供給、液体窒素貯蔵設備や本郷キャンパスヘリウムリサイクルシステムの運転や維持管理、自加圧式液体窒素容器の容器等再検査サービスを行っている。また、使用研究室への技術的なサポートを行っている。 |
第3 分野 情報・ネットワーク
番号 | 会場 | |
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P3-01 | 付箋紙を用いた「一髙理科」展人気投票形式アンケート 安成真理(教養学部 駒場博物館) | アネックス |
教養学部の駒場博物館では、本年度夏に開催した特別展「一髙理科へようこそ―科学する心」に際して、利用者支援のための調査をいくつか実施した。その中でも、“ 付箋紙による人気投票” 形式のアンケートは、利用者からの反応も多く、様々な要件から他館では成立が難しい試みと推測される。この付箋投票では、博物館学ならびに情報学的にも興味深い現象が観察できた。口頭発表ではお伝えきれない部分に焦点をあてて発表する。 | ||
P3-03 | 省電力を求められたヒトゲノム解析センタースパコンシステム 斉藤あゆむ(医科学研究所・ヒトゲノム解析センター) | アネックス |
医科研ヒトゲノム解析センター(HGC)のスパコンシステムShirokane3 は、理論性能が430 TFLOPS あり、空調やストレージなどシステムすべてを含み消費電力280kW(定格)で稼働している。昨今のデータセンターでは、CPU の進歩以上の電力効率向上が要求されているが、HGC でも同様であり、応えるために変化を続けてきた。空調電力の削減のため、運用方法を見直し、国内初の水蒸発式間接外気冷却、テープ装置の導入を行い、2015 年度にはPUE1.1(実測)程度を実現している。 | ||
P3-02 | サーバーの仮想化と供用化による使用電力の削減 高橋登(工学系研究科・電気系工学専攻) | アネックス |
筆者は2年半前より専攻内の共通系サーバー及びPC を、研究室で使用している物理サーバー内で仮想化・供用化することで、これまでにそれぞれのPC で使用していた電力を半減する事となった。このことは、PC の電力ばかりでなく、そのほとんどが熱にとして放出されているために、室内の空調設備の電力節減にも貢献していることになる。発表ではその後増設されていった各種共通系サーバーも含め解説する。 | ||
P3-04 | 工学系研究科技術部における専門技術グループ活動─情報・ネットワーク技術グループ─ 茂木勝郎(工学系研究科 システム創成学専攻) | アネックス |
現在、工学系研究科内のネットワーク管理は、情報システム室を中心に管理体制を構築されています。しかし数年前までは、各研究室で独自のネットワークを構築されており、インシデントの追跡が出来ないこともありました。技術部内で有志を募り、さらに各専攻ないし各号館から技術職員に参加してもらい、様々なネットワークの情報交換から、このグループは、始まりました。ここでは、立ち上 げからの活動経過を発表することとする。 |
第4 分野 フィールド計測、農林水産海洋技術
番号 | 会場 | |
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P4-01 | 農学生命科学研究科7つの演習林の一覧と配置技術職員数 澤田晴雄1、鈴木祐紀2、犬飼浩3、齋藤俊浩4、栗田直明5、井上淳6、辻和明7、村瀬一隆8、米道学9(1 農学生命科学研究科 附属演習林 企画部、2 農学生命科学研究科 附属演習林 千葉演習林、3 農学生命科学研究科 附属演習林 北海道演習林、4 農学生命科学研究科 附属演習林 秩父演習林、5 農学生命科学研究科 附属演習林 田無演習林、6 農学生命科学研究科 附属演習林 生態水文学研究所、7 農学生命科学研究科 附属演習林 富士癒しの森研究所、8 農学生命科学研究科 附属演習林 樹芸研究所、9 農学生命科学研究科 附属演習林 教育研究センター) | 一条ホール |
農学生命科学研究科附属演習林にはH27 年11 月現在58 名(定員内)在籍しており、そのほとんどが遠隔地に所在する7つの演習林に所属している。本発表では千葉演習林、北海道演習林、秩父演習林、田無演習林、生態水文学研究所、富士癒しの森研究所、樹芸研究所の7つの演習林に加え、弥生地区にある企画部と教育研究センターについて、概要、位置、技術職員数について紹介する。 | ||
P4-03 | 千葉演習林におけるキヨスミミツバツツジに関する取り組み 里見重成1、軽込勉1、米道学2(1 農学生命科学研究科 附属演習林 千葉演習林、2 農学生命科学研究科 附属演習林 教育研究センター) | 一条ホール |
東京大学千葉演習林には、キヨスミミツバツツジRhododendron kiyosumense が自生している。1960 年代の山採りによる盗掘や薪炭材施業の衰退が影響し個体数を減少させている。また、キヨスミミツバツツジは同一節内で両種が隣接すると容易に交雑し、雑種が形成され易いことが知られる。そこで純粋なキヨスミミツバツツジの増殖を行う必要があると考え、さし木によるクローン増殖および実生による増殖を試みている。今回、千葉演習林で行っているキヨスミミツバツツジの取り組みについて紹介する。 | ||
P4-05 | 簡易観測井戸の作成(掘削)とロギング 茂木勝郎(工学系研究科 システム創成学専攻) | 一条ホール |
私の業務にひとつとして原位置観測がある。季節変化のある観測対象なので、定性的(定量的)検討には、一年以上の観測が必要となる。観測対象は、気温、気圧、雨量、水量(河川水位や流量)、水質などともに位置情報(緯度・経度・標高)も必須である。ここでは、水質を観測するための設置する簡易観測井戸の作成(掘削)と、計測装置の取り付けおよび、水位計測結果について発表する。 | ||
P4-07 | 千葉演習林におけるマツ材線虫病抵抗性アカマツの選抜育種 米道学1、軽込勉2(1 農学生命科学研究科 附属演習林 教育研究センター、2 農学生命科学研究科 附属演習林 千葉演習林) | 一条ホール |
東京大学千葉演習林では、1970 年代からマツ材線虫病に対する選抜育種に着手し、32 クローンによる選抜に成功している。また、2001 年より追加選抜を行いアカマツ9 クローンの選抜にも成功している。選抜されたクローンによる採種園を1983 年に造成し実生苗木の生産を行っている。生産された苗木は、述べ6 万本以上に上り、全国に配布されている。本発表では、千葉演習林におけるマツ材線虫病に対する選抜育種の取り組みについて紹介する。 | ||
P4-09 | 地震研究所技術部技術開発室の業務紹介 外西奈津美、内田正之、浦野幸子、竹内昭洋(地震研究所 技術部 技術開発室) | 一条ホール |
技術開発室は地震研究所技術部内に組織された技術3 室の一つである。技術開発室では、その専門性によって更に分類された開発系・分析系・実験系の3 系が存在している。技術開発室が携わる技術支援は多岐にわたり、野外観測のための機器開発や室内実験、化学分析などに関する業務を日々行っている。今回は技術開発室の概要を紹介するとともに、3 系の業務内容について発表する。 | ||
P4-11 | 固定翼型無人航空機(UAV)を利用した森林管理計画図の作製 犬飼慎也、中川雄治、遠國正樹、尾張敏章(農学生命科学研究科 附属演習林 北海道演習林) | 一条ホール |
北海道演習林では、天然林を樹種構成やサイズ構造によっていくつかの林種に区分し、林種別の管理計画を定めた図面(森林管理計画図)を毎年作製している。広域の森林内を踏査・測量して林種区分を行うため、多大な労力と時間を要する。そこで最近、固定翼型の無人航空機(UAV)を導入し、林種区分の省力化に向けた取り組みを始めた。本報告では、予備実証試験の結果を踏まえ、UAV を用いた森林管理計画図作製の方法・手順を提示する。 | ||
P4-13 | 非破壊診断法によるサワラの腐朽診断とその精度の検証 原口竜成(農学生命科学研究科 附属演習林 秩父演習林) | 一条ホール |
腐朽の進行が懸念される秩父演習林の高齢級サワラ林を対象に、伐採することなく腐朽診断を行う手法とその精度についての検討を行った。その結果、今回検討した手法が有効かつ実用的であることが示唆された。わが国におけるサワラ人工林の腐朽被害の研究事例は少ないため、今後、今回実施した手法を用いた調査を本格的に行う予定である。 | ||
P4-15 | 地域循環型「癒しの森」プロジェクトの活動紹介 辻和明(農学生命科学研究科 附属演習林 富士癒しの森研究所) | 一条ホール |
富士癒しの森研究所は、山梨県山中湖村に約40ha の林地を有する演習林である。海抜約1000 mの山中湖は、夏季の冷涼な気候もあって我が国有数のリゾート地であり、当研究所は保養の場として森林を活かし、維持するための社会的仕組みの構築(地域循環型「癒しの森」プロジェクト)を目指した実践的研究に取り組んでいる。地域社会と関係しながら行っているこれらの活動について紹介する。 | ||
P4-17 | 秩父演習林におけるヨタカのさえずり頻度の時間変化 才木道雄(農学生命科学研究科 附属演習林 秩父演習林) | 一条ホール |
広域的で詳細な生息状況が不明なヨタカについて、2013 年5 月下旬- 6 月上旬に東京大学秩父演習林内で野外録音により取得した録音データを利用し、効率的な生息状況の把握に必要となるさえずり頻度の高い時間帯と時間変化を検討した。6 箇所の録音データから、ヨタカは常用薄明の時間帯から(まで)さえずることが確認できたが、さえずり頻度の高い時間帯や時間変化は調査地や調査日によって大きく異なった。 | ||
P4-19 | CTD 搭載の乱流計測機器による乱流観測の実用化に向けて 長澤真樹(大気海洋研究所共同利用共同研究推進センター観測研究推進室) | 一条ホール |
海洋における乱流混合は、海洋循環を制御し気候に影響を与える重要な物理過程である。海洋乱流の計測は、データの質を維持するために、従来、専用の自由落下式の測器を用いて行われ、観測には長時間が必要であった。このため、乱流の現場観測データは極めて希少である。本発表では、海洋観測で広く一般に用いられているCTD(水温塩分深度観測装置)に小型の乱流計を取り付け、質は劣るものの大量にデータを取得し、その中から信頼性のあるデータを取捨選択することで、効率よく乱流強度の情報を得る試みについて紹介する。 | ||
P4-21 | 教育研究センターにおける演習林の広報活動-科学の森ニュースを中心に- 近澤静恵、米道学(農学生命科学研究科 附属演習林 教育研究センター) | 一条ホール |
弥生キャンパスに設置されている附属演習林教育研究センターは、演習林の教育・研究に関わるさまざまな業務を行っている。センターの技術職員は、演習林全体の連絡調整、各種データ蓄積管理のほか、演習林の常置委員会である広報情報委員会に所属し広報・情報の業務を行っている。本報告では、ホームページの更新や学術誌「演習林報告」「演習林」、広報誌「科学の森ニュース」の編集・発行などを行っている広報活動について中心に報告する。 | ||
P4-02 | 樹芸研究所の紹介 村瀬一隆、辻良子、小林徹行(農学生命科学研究科 附属演習林 樹芸研究所) | 一条ホール |
伊豆半島南端に位置する樹芸研究所では、その温暖な気候を利用してユーカリやクスノキなど熱帯・亜熱帯産の特用樹種の造林特性について調査研究を行っている。また、温度100℃、毎分200ℓで自噴する源泉を有しており、この温泉熱を利用した温室では熱帯・亜熱帯産の植物約300 種を栽培・展示している。本報では、樹芸研究所が取り組む教育研究活動の紹介とそれに携わる技術職員の業務内容について報告する。 | ||
P4-04 | 大学院農学生命科学研究科技術部 機械技術グループの活動紹介 久保田浩史、市川健一郎、入江猛、大村和也、笠原久臣、佐々木潔州、城夕香、高野充広、高橋功一、鶴見康幸、藤田真志、水野直樹、渡邊知明(農学生命科学研究科技術部 機械技術グループ) | 一条ホール |
農学生命科学研究科技術部には、技術技能の向上を目的として機械技術グループ、分析技術グループが置かれている。機械技術グループは、本研究科の5つの附属施設に所属する技術職員が施設を超えて参加し、2011 年度から活動を開始した。機械操作、整備技術に精通した技術職員が講師となり、技術職員としての技術向上を図るとともに、機械に関する安全衛生意識向上のための研修会を行ってきた。ここでは、過去5 回の活動を紹介する。職員が減少する中、技術の継承としての成果があり、特に少人数の施設で技術共有ができた。 | ||
P4-06 | 生態水文学研究所における境界の管理─隣接地所有者への対応と今後の課題─ 井上淳、松井理生(農学生命科学研究科 附属演習林 生態水文学研究所) | 一条ホール |
生態水文学研究所は1,292ha の面積の森林を管理しているが、その森林は、瀬戸市、犬山市、湖西市の3 つの市に分散して位置しており、かつ、いくつかのブロックに分断されている。したがって、管理面積に対して周囲長は長く、隣接地も森林、公道、田畑、宅地など様々であり、隣接地所有者との間で問題もしばしば発生する。境界の管理に係るこれらの問題を列挙し、問題解決のために現状で行っている対応や今後の課題について報告する。 | ||
P4-08 | 北海道演習林の紹介(農学生命科研究) 犬飼浩(農学生命科学研究科 附属演習林 北海道演習林) | 一条ホール |
北海道演習林では50 年以上前から天然林施業(林分施業法)を事業的規模で実施してきた。現在実行している第13 期教育研究計画(2011‒2020)では、「汎針広混交林帯における森林生態系の持続的・順応的管理」を目標に掲げ、関連する様々な教育研究課題に取り組んでいる。これによって、森林生態系を維持しつつ、持続的な林業を行う先駆的なモデルとなっている。 北海道演習林の概況:設立1899 年、北海道中央部の富良野市、面積約22,700ha、標高190‒1460 m、人員 教員4 名、事務職員6 名、技術職員24 名 |
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P4-10 | 海洋観測船による西之島火山観測 阿部英二(地震研究所技術部総合観測室) | 一条ホール |
小笠原諸島西之島は、2013 年11 月に噴火して以来、その活発な噴火活動により新たな島が形成され、今もなお成長を続けている。2015 年2 月にJAMSTEC 海洋調査船「かいれい」KR15-03 次航海において、噴火後初めてとなる学術調査研究が行われ、地震研からは海底地震計の設置、空振観測、映像撮影等を行った。また、2015年10 月には気象庁海洋気象観測船「啓風丸」KS15-07 次航海において、海底地震計の回収ならびに再設置、映像撮影等を行った。ここではそれらの観測航海の紹介を行う。 | ||
P4-12 | 秩父演習林における技術職員の業務 齋藤俊浩(農学生命科学系研究科 附属演習林 秩父演習林) | 一条ホール |
農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林は、関東山地の中央部、荒川源流域に冷温帯地域の演習林として1916(大正5)年に設置された。面積は5,812ha で、標高差が大きい急峻な山岳地形に原生状態の森林が広く存在している特徴を生かし、主に森林生態系の教育研究活動を幅広く展開している。本報告では、秩父演習林の教育・研究・社会貢献活動とそれに関わる技術職員の業務を紹介する。 | ||
P4-14 | 技術職員による海外大学訪問研修記 藤田真志1、福田毅哉2(1 農学生命科学研究科 附属水産実験所、2 物性研究所) | 一条ホール |
平成27 年度海外大学訪問研修に参加いたしましたので報告いたします。海外大学訪問研修とは、職員が海外の学術機関を訪問し見聞することで、グローバル化対応の重要性について理解をし、本学のグローバル化を推進することを目的としています。本研修には〈訪問〉〈英語〉〈業務体験〉の3 つのプログラムが用意され、能力に応じて参加することができます。今回我々は〈訪問〉に参加しました。アメリカ合衆国のモンタナ州立大学に1 週間派遣され大学に関する講演、見学、意見交換を行い、簡単な英会話授業を受けることができました。 | ||
P4-16 | 田無演習林の紹介 相川美絵子、栗田直明(農学生命科学研究科 附属演習林 田無演習林) | 一条ホール |
東京都西東京市に位置する田無演習林は、本郷キャンパスから1 時間ほどでアクセスでき、樹林地の他に苗畑や実験室などの施設を備えているため、多くの学生や研究者の利用がある。また市街地に囲まれた森林であるため、平日は見学路沿いを一般公開し地域住民の憩いの場所となっており、小学校の総合学習や中学校の職場体験などとしての利用も多い。田無演習林に特徴的な教育・研究フィールドとしての整備や、都市林ならではの利用者の安全に配慮した森林管理業務について主に紹介する。 | ||
P4-18 | 三陸沿岸における海洋観測体制と観測技術支援 平野昌明、鈴木貴悟、黒澤正隆、岩間信彦(大気海洋研究所 国際沿岸海洋研究センター) | 一条ホール |
大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センターは三陸の大槌湾に臨んで立地し、全国の研究者に対して施設や設備を提供するとともに、船艇を用いた調査支援を行っています。2011 年3 月11 日の東日本大震災では、船艇をはじめとする多くの施設や設備に甚大な被害を受けましたが、現在は仮復旧して研究活動を再開しています。本発表では、全国の研究者を対象に再開している共同利用研究における、海洋観測体制と観測技術支援について紹介します。 | ||
P4-20 | 二次林の森林動態にナラ枯れが及ぼす影響 松井理生、佐藤貴紀、高橋功一(農学生命科学研究 科附属演習林 生態水文学研究所) | 一条ホール |
生態水文学研究所赤津研究林に設定された2.67ha の長期生態系プロットにおいて、2007 年と2014 年に全ての木本種の胸高直径(4.8cm 以上)を測定した。また、プロット内のブナ科樹木7 種について、2007 年から2014 年までカシノナガキクイムシの穿入被害と生存の調査を行った。これらの結果から、調査期間中のナラ枯れ被害の発生状況と、ナラ枯れ被害発生前後での林分構造の変化について報告する。 | ||
P4-22 | 千葉演習林における技術職員の業務 鈴木祐紀(農学生命科学研究科 附属演習林 千葉演習林) | 一条ホール |
千葉演習林は1894 年に我が国最初の大学演習林として創設され、現在は約2,000ha の森林を保有し、日本おける人工林研究・教育の代表的なフィールドとなっている。技術職員の業務は大学教育・学術研究を技術面から支援するほか、森林育成、林道・歩道等の基盤整備、公開講座の企画・運営など社会貢献活動を行い多岐にわたる。また、職場の労働安全衛生でも中心的な役割を担い、安全衛生講習会を定期的に実施するなどして安全な作業環境の整備・推進に努めている。 |
第5 分野 生物、生化学、医療技術
番号 | 会場 | |
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P5-01 | 大気海洋研究所 海洋生物飼育実験施設 小笠原早苗、渡邊太朗(大気海洋研究所・共同利用共同研究推進センター) | アネックス |
海洋生物飼育実験施設では、共同利用内外で様々な種類の海洋生物の飼育あるいは海水を使った実験等が行われている。飼育水槽は閉鎖循環式であり、淡水はもとより、特に限られた海水を有効に使うための濾過方法に工夫が必要とされている。現在、簡易パックテスト等で定期的に水質をチェックしながら、効率のよい濾過方法を模索している。 | ||
P5-03 | 附属臨海実験所におけるウミシダ研究 幸塚久典、関藤守、大森紹仁(理学系研究科・附属臨海実験所) | アネックス |
ウミシダ類は、ヒトデ類やクモヒトデ類、ウニ類およびナマコ綱と共に棘皮動物に属する。ウミシダ類が属するウミユリ綱は棘皮動物中もっとも起源が古く、系統的に孤立した動物群として知られ、進化や中枢神経系の起源、再生機構の解明等に役立つとされている。しかしながら、当実験所では、1940 年以前からウミシダ類の研究を継続しているものの、ウミシダ類は飼育が困難な動物であり、安定供給ができる種類はニッポンウミシダ以外確立されていない。本発表では、技術職員が行っているウミシダに関する業務を紹介する。 | ||
P5-05 | 水産実験所の紹介 城夕香、藤田真志、水野直樹(農学生命科学研究科・附属水産実験所) | アネックス |
浜名湖の南端、湖口に近い弁天島に本水産実験所は位置する。豊富な飼育設備と、船舶、一通りの分子生物学、生化学機器類とで水産に関わる基礎研究を進め、応用へと結びつけようとしているのが特徴である。水産実験所は教員5 名、事務系2 名、技術系3 名の職員で運営を行っている。技術系職員は実験動物の飼育管理、繁殖、操船、施設管理を主たる業務とし、研究活動のサポートから施設の管理まで幅広い業務を行っている。 | ||
P5-07 | 技術基盤センターの紹介 堀吉満(農学生命科学研究科・附属技術基盤センター) | アネックス |
農学生命科学研究科附属技術基盤センターは、研究科の教育・研究の高度化を専門性の高い技術の面から推進することを目的とする附属施設として2006 年に設置された。センターには教員と、文京区弥生キャンパスと茨城県常陸大宮市の放射線育種場共同利用施設で働く技術職員が所属する。センター内に先端機器系技術室、ミクロ観察系技術室、生物環境系技術室、教育研究系技術室の4 つの技術室が設置されている。本発表では、センターの業務、組織等について紹介する。 | ||
P5-09 | 大気海洋研究所・遺伝子実験施設における管理業務および技術開発研究 渡邊太朗(大気海洋研究所・共同利用共同研究推進センター) | アネックス |
当研究所の遺伝子実験施設は、所内の約1/4 の研究室が利用する共通実験施設である。DNA 配列解析を中心とした施設であり、他の実験施設や所外の研究者とも密に連携し、対象は微生物から大型哺乳類まで多岐にわたる。これらの管理業務に関して紹介する。また、生物は違えども核酸を用いた実験は共通しており、質の良い核酸の確保は研究を快適にスタートするために必要不可欠である。2011 年に導入された小型次世代シーケンサーGS Junior(Roche)の試料調整に絡めて着手した技術開発研究についても併せて紹介する。 | ||
P5-02 | 房総丘陵ヒメコマツの保全活動と研究の紹介 軽込勉1、里見重成1、梁瀬桐子1、米道学2(1 農学生命科学研究科・附属演習林 千葉演習林、2 農学生命科学研究科・附属演習林 教育研究センター) | アネックス |
千葉県房総丘陵では天然性のヒメコマツ(Pinus parviflora var. parviflora)が隔離分布している。このヒメコマツは最終氷期(約1 万年前)の遺存植物として千葉県の地史的・植物地理学的な観点から大変貴重であるが、近年、マツ材線虫病等により急速に衰退し、個体群消失を招く危機的状況にある。千葉県ではヒメコマツを最重要保護生物に指定し、保護回復計画を策定した。今回の発表では、保護回復計画に基づき千葉演がこれまでにおこなってきた保全活動と研究について紹介する。 | ||
P5-04 | 理学系研究科附属植物園日光分園のサクラコレクション 清水淳子、綾部充(理学系研究科・附属植物園 日光分園) | アネックス |
理学系研究科附属植物園日光分園にはサクラコレクションがある。1902 年に日光に設置された当園は1911 年に現在地に移設され、かつて日本の野生のサクラ研究の拠点でもあった。そのため、野生の品種や雑種など、他では珍しいコレクションを有している。しかし、植栽されてから年月を経て絶えてしまった系統もあり、コレクションが減少傾向にある。本発表ではサクラコレクション充実に向けた長期計画の取り組みを紹介する。 | ||
P5-06 | 附属臨海実験所技術職員の業務紹介 関藤守、伊藤那津子、幸塚久典(理学系研究科・附属臨海実験所) | アネックス |
東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所(以下、附属臨海実験所)は、神奈川県三浦半島の西南端に位置し、動物学研究の拠点として古くから、発生生物学、細胞生物学、分子生物学および動物分類学などの幅広い分野で研究活動を行っている研究施設である。しかし、多大な輝かしい業績には、古くから実験所の技術職員(古くは採集人、技官)が裏方として研究を支えてきた歴史がある。本発表では現場を支えている附属臨海実験所の技術職員の業務を紹介する。 | ||
P5-08 | ショウジョウバエ脳神経系研究における技術支援について 前山有子(分子細胞生物学研究所・神経生物学研究分野) | アネックス |
ショウジョウバエの脳は、学習や認知などの高次機能を備えているにもかかわらず、神経細胞数が少なく比較的単純な構造をしており、また様々な分子遺伝学的手法を用いることが可能なため、脳神経系の解析に非常に適した系である。所属する研究室では、記憶形成の分子メカニズムを細胞レベルで明らかにすることを目指しており、記憶形成の場と考えられているキノコ体と呼ばれる神経叢に着目した研究が行われている。今回は、これらの研究における技術的な支援を紹介する。 | ||
P5-10 | 分子モデルソフトウェアの分子遺伝学における利用 和田美紀(医科学研究所・技術室) | アネックス |
生体高分子を可視化することは、様々な研究のイマジネーション、考察、また、プレゼンや論文作成にも非常に役立つ。発表者は分子遺伝学的解析に技術・経験を持ち、分子モデリングソフトウェアを使用する機会が多い。自身の研究における分子モデリングの活用例を報告し、分子モデリングソフトウェアの使用について紹介する。興味のある人、また、ソフトウェアの異同に関わらず使用者と情報交換できることを期待している。 |
第6 分野 実験、実習、分析、環境安全、地域貢献
番号 | 会場 | |
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P6-23 | 樹林地が地価にもたらす影響の評価─西東京市における事例分析─ 栗田直明、相川美絵子(農学生命科学研究科・附属演習林田無演習林) | 一条ホール |
樹林地が地価に及ぼす影響について、先行研究では緑地(矢沢ら1992)や公園緑地(愛甲ら2008)が地価にプラスの影響を及ぼすことが明らかにされている。田無演習林のある西東京市では樹林地が減少傾向にあって住民にとっても憩いの場になっている一方で、住宅地と近接する樹林地がトラブルの元となることもある。そこで本研究においては、これまで一体として扱われてきた樹林地を近接と周辺に二区分して、樹林地が地価にもたらす影響について分析を行った。 | ||
P6-25 | 工学系研究科技術部計測・制御技術グループの活動について 浜名芳晴1、石川明克1、諸山稔員1、奥抜竹雄2、関根政直2、鈴木誠3、茂木勝郎3(1 工学系研究科・機械工学専攻、2 工学系研究科・航空宇宙工学専攻、3 工学系研究科・システム創成学専攻) | 一条ホール |
計測・制御技術グループは工学系研究科技術部の専門技術グループの一つとして2009(平成21)年10 月に発足した。当グループは、技術部の各部門、及び専攻を横断する形でメンバーが構成され、日本ナショナルインスツルメンツ社のLabVIEW を利用した計測・制御技術の向上を目指すことを重要課題として、技術部の構成員や学生等への普及や教育も視野に入れている。本発表では、当グループにおける、研究会、勉強会などのこれまでの取組、及び今後の計画について述べる。 | ||
P6-27 | 技術職員による技術力向上を目指して─農学生命科学研究科技術部分析技術グループの立ち上げから現在に至るまで─ 佐々木潔州、高橋友継、堀吉満、池田正則、澤田晴雄、高橋功一、白井深雪、曽我竜一、藤田真志、黒岩真弓(農学生命科学研究科・農学部技術部・分析技術グループ) | 一条ホール |
2013 年度に設置された農学生命科学研究科技術部において施設横断型の第2 の技術グループとして分析技術グループが設置された。各施設から数名選出し総計10 名のWG 体制で活動を開始した。そこでは技術研修による支援のみならず分析技術に関する情報共有キーステーションを目指している。今回はそのグループ立ち上げからWGで企画運営した技術職員向けの「pH 測定技術」研修の紹介と活動報告を紹介させていただく。 | ||
P6-22 | 地域社会への「知」の還元としてのひまわりプロジェクト 臼井真由美(農学生命科学研究科・附属生態調和農学機構) | 一条ホール |
農学生命科学研究科附属生態調和農学機構では、2005 年度から地域社会への「知」の還元の一環として、ヒマワリの播種から収穫までの栽培および搾油の体験学習プログラムを、本機構がある西東京市の市民(公募)と小学校(一部)の児童を対象に行っている。技術職員は、参加者への技術指導のほか、圃場整備や農具の準備などに携わっている。本プログラムを通じ、様々な世代の人々に指導することの難しさを体感することで、本学学生への実習指導の質の向上に資する機会にもなっている。 | ||
P6-24 | 附属牧場の地域貢献として(牛の健康を考える・フットケアー) 池田正則(農学生命科学研究科・附属牧場) | 一条ホール |
牛は定期的に爪を削る削蹄を行わないと、歩行困難や爪の病気等に罹る。多くの酪農家は削蹄師に依頼するので、自分で爪を削る酪農家は少ない。自分で爪を削る技術を身に付ければ、牛は常に健康な状態を保てる。 地域貢献の一つとして、爪の病気(蹄病)予防と護蹄管理の重要性を普及啓発する事を目的とした、JRA畜産振興事業の「牛フットケアー普及啓発事業」を公益社団法人日本装削蹄協会主催により当牧場で開催した。また、牛認定削蹄師1級および2級の試験会場になっており北海道から九州まで受講生が集まり実施した。 |
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P6-26 | 大気海洋研究所における共通実験施設の管理・運営 森山彰久(大気海洋研究所) | 一条ホール |
大気海洋研究所の共同利用共同研究推進センター・陸上研究推進室は、研究所内に設けられた共通実験施設と、施設内にある機器の運用・保守管理を行う他、所内外の利用者に対する技術指導・研究支援や、新技術の導入・開発にも力を入れている。各分野の実験系施設(物理・化学・生物学・地学)や計算機・ネットワーク等の共通系施設など、計15 施設が管理対象で、その管理方法は施設・機器ごとに多岐にわたる。11 名の室員がそれぞれ複数の施設を兼担することで、バックアップ可能な体制を整えている。 | ||
P6-28 | 生態調和農学機構における技術部の業務 白井深雪(農学生命科学研究科・附属生態調和農学機構) | 一条ホール |
当機構は農学生命科学研究科に属し、稲・蔬菜・果樹・花卉等の作物・園芸学にまつわる実習教育・研究に利用される施設である。当機構で担当する実習は、学部7専修と大学院1 課程にまたがり、のべ87 日間になる。数10a単位の野外試験が可能なため、研究科内のほか他部局・他機関の研究にも利用されている。その試験圃場の管理も当機構の技術職員が担っている。また、本学とは別の地域にあるため、所在地域への社会貢献活動を機構として行っている。今回は、これら当機構技術部の教育支援・研究支援・社会貢献の業務を紹介する。 | ||
P6-01 | 学内及び学外の学生実験室技術職員交流 坂下春1、栄慎也1、鳥越裕介2(1 工学系研究科・応用化学専攻、2 工学系研究科・化学生命工学専攻) | アネックス |
2012 年度より本郷地区、駒場地区の化学、物理、生物系の学生実験室所属の技術職員間で技術交流や情報交換会の開催などを進めることにより、学部学生の実験習熟度の把握や、安全対策など、得るものが多かった。また2014 年度、2015 年度には大阪大学理学部及び大阪市立大学と東大の互いの学生実験施設の見学と技術交流を行うことにより、有意義な学生実験に係る技術や情報の交換と共有が出来たので、報告する。 | ||
P6-03 | 本学学生実験関連技術交流会の紹介─駒場地区最新学生実験施設見学・交流会を中心に─ 黒岩真弓1、栄慎也2、福田裕子3、中嶋佑奈3、菅沼諭3、佐伯喜美子4、半澤明範4、渡辺綾子4(1 農学生命科学研究科、2 工学系研究科、3 総合文化研究科、4 理学系研究科) | アネックス |
報告者らは本学の異なる学部(研究科)に所属し、それぞれの学部において教員とともに、学生教育に関わる技術職員として日々学生実験の現場で安全衛生面や技術的な面等で学生実験を担当している。さらに、本学教育環境の改善や技術等のさらなる向上を図るために数年前から部局を超えて技術情報交流を行ってきた。昨年完成した駒場地区「理想の教育棟」の中にある最新学生実験施設の見学及び技術交流会を本学から10 名、7 つの大学から14名が参加して2015 年3 月に行った。この内容を報告する。 | ||
P6-05 | 理学部化学科技術職員の学生実験関連業務 半澤明範、藁谷英樹(理学系研究科) | アネックス |
理学部化学科では、学部3 年生の実習として学生実験が行われている。実習は「分析化学無機化学実験」、「有機化学実験」、「物理化学実験」の3 つがあり、これらの運営、管理のサポートを発表者ら2 名の技術職員が担当している。発表者らはネットワーク関連業務、共通機器の維持管理業務など各々が複数の業務を兼ねつつ主に学生実験関連業務に従事している。この業務について紹介する。 | ||
P6-07 | 簡易型137Cs 照射装置による電子ポケット線量計校正の運用 小坂尚樹1、小池裕也2、野川憲夫3(1 アイソトープ総合センター、2 明治大学理工学部、3 福島大学うつくしまふくしま未来支援センター) | アネックス |
電子ポケット線量計は、放射線管理業務上及び各種法令上の要求から校正が必要となる。簡易型137Cs 照射装置による電子ポケット線量計の確認校正システムの運用を目指している。確認校正は、実用に供している実用測定器について、定期的な性能維持の確認を目的としている。多くのポケット線量計を同時により的確かつ迅速に行うために、ポケット線量計を設置した照射台を回転させることとした。実際の運用を目的として、環境条件、校正時の確認事項、ポケット線量計の配置、記録についてシステム化を検討した。 | ||
P6-09 | 分子線エピタキシー(MBE)装置を用いたスピン注入素子の作製と特性評価 橋本義昭(物性研究所) | アネックス |
半導体へのスピン注入効率は、スピン注入源である磁性体と半導体との界面の状態に強く影響される。bcc Fe はfcc 半導体(001)面上にエピタキシャル成長が可能であるため、界面での散乱が抑えられ、高効率のスピン注入源となり得る。我々はMBE 装置を用いて、ドープ層反転構造を有するInAs 2 次元電子系上にFe をエピタキシャル成長し、非局所磁気抵抗の解析結果から、高効率なスピン注入が実現できていることを確認した。本講演では、浅い非反転2 次元電子系へのスピン注入との相違についても報告する予定である。 | ||
P6-11 | SiC 上の単層グラフェンの角度分解光電子分光測定 飯盛拓嗣(物性研究所) | アネックス |
グラフェンは炭素原子からなる2次元物質であり、その電子状態も通常の物質中の電子とは異なるDirac 電子系である。そのため、高い電気伝導特製を持ち、工学的な応用に期待が持たれている。このようなグラフェンを微傾斜したSiC(シリコンカーバイド)上に単層で形成することによって、その電子状態の変化を、ヘリウム放電管と軌道放射光を用いて、角度分解光電子分光を用いて調べた。 | ||
P6-13 | 機器分析を用いた火山の成因解明 吉田英人(理学系研究科) | アネックス |
マグマの起源を理解することは地球の熱輸送と物質循環を考察する上で重要な研究テーマの1つである。この研究遂行のために様々な機器分析が用いられている。ここでは、SEM/EBSD/EMPA/XRF を用いた研究例を示す。 | ||
P6-15 | 安全体感(2)─化学実験─ 栄慎也1、田村政道2、杉田洋一3、内田利之4(1 工学系研究科・応用化学専攻、2 工学系研究科・建築学専攻、3 工学系研究科・マテリアル工学専攻、4 工学系研究科・電気工学専攻) | アネックス |
化学実験を行う場合、多くの危険がありそれらを認識し除去する必要がある。このため発表者らは、過去の事故事 例を調べそれに即した危険を体感するカリキュラムを考えた。具体的には、事故が起こると大きな被害を出す爆発 を伴う火災や酸欠、また多数発生するガラスによる裂傷や溶液の飛び散りによる負傷などである。これらを安全に 体験できるカリキュラムを開発し一部実体験を行った。この内容について報告する。 |
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P6-17 | 安全意識向上に向けた事故事例分析 川手秀樹、五十嵐佳子(工学系研究科) | アネックス |
東京大学で発生する事故・災害については、その経験をそれ以降の事故・災害を防ぐための安全教育等に資するために安全衛生管理業務支援システムとしてデータベースに収録されている。このデータベースには事故発生日時や発生状況等のデータが収録され、いつでも誰でも読み出すことができる。今回、日常に潜む事故に対する安全意識の向上を目指し、データベースに収められた2014 年度データの事故分類及び分析を行った。 | ||
P6-19 | 教育・研究現場に潜む危険の具現化(機械系・電気系の場合) 渡辺誠1、杉田洋一2、高橋登3(1 工学系研究科・機械工学専攻、2 工学系研究科・マテリアル工学専攻、3 工学系研究科・電気系工学専攻) | アネックス |
工学系研究科技術部にて安全体感についてプロジェクト研修を実施した。ここでは機械・電気系の場合における「教育・研究現場に潜む危険の具現化」を試みたので、その一部を紹介する。特に旋盤加工中の切削時の温度上昇、電工ドラム(コードリール)の実験、配電盤(端子盤)を模擬したネジの緩みを原因とする接触熱抵抗や過電流による発熱実験を行なった。赤外線サーモグラフィカメラを用いて、その熱画像データから温度状況の解析や高速度カメラを使用して、危険な状況を撮影したので報告する。 | ||
P6-21 | 担当業務の紹介 小林明浩(理学系研究科) | アネックス |
私は地球惑星科学専攻に配置され、安全衛生管理、分析機器(X 線回折装置、質量分析計、ICP-MS)の維持管理および技術支援、学生実習支援の業務を担当しているほか、理学系研究科・理学部環境安全管理室の室員として部局全体の安全衛生に関する業務にも携わっている。今回は第1 回目の技術発表会ということで、私が担当しているこれらの業務について紹介する。 | ||
P6-02 | 学内及び学外の学生実験室技術職員交流 菅沼諭(総合文化研究科) | アネックス |
教養学部の前期課程の基礎化学実験が行われていた、6号館の老朽化に伴い新学生実験棟の21KOMCEE-Eastは平成26 年9 月に完成し10 月より学生実験が始まった。(KOMCEE はKomaba Center for. Educational Excellence の略) 地下1 階地上5 階建てで地下1 階が基礎物理学実験。1、2 階は教室。3 階は基礎生命科学実験。4 階は基礎化学実験室。5 階が基礎化学実験準備室と地球科学実験室と宇宙科学実験室が配置されている。新実験棟と基礎実験に ついて紹介します。 |
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P6-04 | 走査型電子顕微鏡で見る本郷キャンパスに咲く花々 渡辺綾子(理学系研究科) | アネックス |
発表者は、理学系研究科生物科学専攻が所有する走査型電子顕微鏡(SEM)の維持管理業務を行っている。また、学部三年生を対象とした生物科学共通実習において、アブラナ(虫媒花)とミツバチ(訪花昆虫)の構造をSEMで観察する実習を担当している。本発表では、これらの業務紹介に加えて、本郷キャンパス内で開花した花(62科172 種)の表皮細胞をSEM で観察した結果と、それらの構造が撥水効果へ及ぼす影響について検証した結果を合わせて報告する。 |
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P6-06 | FPGA 教材・カリキュラムの開発と学生実験、技術講習会 八幡和志(理学系研究科) | アネックス |
平成22 年度より、FPGA による高速・多チャンネルの計測技術の教材・カリキュラム開発を行い、教育研究の現場への導入・普及を進めている。平成24 年度からは学生実験授業への導入を果たし、平成25 年度から始めた学生・技術職員・研究者向け技術講習会にはのべ70 人以上の受講者があった。本発表では、この教材・カリキュラム開発と教材について実機を動作させながら報告・議論する。 | ||
P6-08 | 大気海洋研究所中央顕微鏡施設の活動報告 小川展弘(大気海洋研究所) | アネックス |
大気海洋研究所に設置される共通実験施設である中央顕微鏡施設には透過型ならびに走査型電子顕微鏡、EPMA といった4台の電子顕微鏡に加え、蛍光X 線装置、各種の試料作製装置と光学顕微鏡を備えている。演者は4 年前に着任し、所内外の技術者、研究者、学生らの協力のもとで実験室の整備、ユーザーの確保、実験技術の向上、アウトリーチ活動などに尽力してきた。発表ではこれまで施設として取り組んできた活動について報告する。 | ||
P6-10 | 合成室における単結晶育成と物質開発 石井梨恵子(物性研究所) | アネックス |
物性研究所 物質合成室では、磁性体や超伝導体など様々な物質の合成に取り組んでいる。合成室には、フローティングゾーン炉、ブリッジマン炉、フラックス炉、アーク炉などの合成炉があり、目的の物質に適した方法で作製している。本発表では、合成室の各種合成炉を紹介し、それらを用いた物質開発について実際の例を示しながら述べる。 | ||
P6-12 | ダイアモンドでのぞく地球の内部─高圧高温の世界─ 浜根大輔(物性研究所) | アネックス |
地球の内部は数万気圧、数千ケルビンの超高圧高温の世界である。その世界にある物質はその条件でしか作ることはできない。本講演 ではダイアモンドアンビルセルという装置を用いた超高圧高温実験と、合成物の分析方法について紹介する。 | ||
P6-14 | 専攻共用機器の運用状況: とくに技術職員との関わり 市村康治、小林明浩、吉田英人(理学系研究科・地球惑星科学専攻技術室) | アネックス |
地球惑星科学専攻では、粉末X 線回折装置、電子線マイクロアナライザ、蛍光X 線分析装置、質量分析計、およびこれらの付属の装置を専攻共用機器として定めて、教育と研究のために運用している。専攻技術室に配置された技術職員は各機器の主担当として、その維持、整備、関係する技術指導、依頼測定、授業や実習、技術研究に携わり、多くの利用者のために貢献してきた。 | ||
P6-16 | 工学系等安全衛生管理室実験廃棄物処理WG の分析実績、機器貸し出しなどの紹介 加藤智弘1、滝口裕実1、小竹玉緒1、栄慎也2(1 工学系研究科等安全衛生管理室、2 工学系研究科・応用化学専攻) | アネックス |
工学系等安全衛生管理室実験廃棄物処理WG では、研究室の引っ越しや教職員の異動などにより、発見された内容不明な実験廃棄物について各種分析機器を用いて分析を行い、環境安全研究センターへの排出や分別ルールに従った廃棄を行っている。本発表では、実験廃棄物発見から廃棄までの流れとこれまでの分析実績について報告し、当WG が保有している分析機器を用いた依頼分析、機器の貸し出しについて紹介する。研究活動の一助としてもらえれば幸いである。 | ||
P6-18 | 安全体感について(1) 田村政道(工学系研究科) | アネックス |
法人化以降、大学における安全衛生管理への重要性が増しており、実験系の研究室が多く存在し、また、学生実験等を実施する上で安全管理は必要不可欠なものとなっている。そこで危険なことを安全に体感できることの有用性に鑑み、企業の安全体感の取組を経験するとともに、2014 年度の工学系技術部のプロジェクト研修において安全体感の具現化等を試みたので報告する。 | ||
P6-20 | 実験室中のクロロホルム濃度把握における検知管使用の有効性の検討 平川拓洋、小竹玉緒(工学系研究科・工学系等安全衛生管理室) | アネックス |
工学系等に所属する研究室においては、実験室のレイアウト変更、新しい実験手法・装置の導入、潜在的な不適切作業などによって作業環境が悪化する事例がある。それらの主な原因物質はクロロホルムである。工学系等の作業環境測定は、工学系等安全衛生管理室室員または外部測定機関が定期的に行うため、突発的な作業などが発生する場合には対処しきれないのが実情である。そこで、クロロホルムにターゲットを絞り、研究室側でタイムリーに実験室環境を把握する簡易測定手法の一つとして、検知管の有効性を検討した。 |
第7 分野 土木、建築、都市工学、文化財保護
番号 | 会場 | |
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P7-01 | 歴史史料の模写 村岡ゆかり(史料編纂所 史料保存技術室) | アネックス |
模写史料は、誰もが気軽に見ることの出来ない原本の代わりとして利用され、また歴史史料の保存という目的としての役割も担っている。原本に忠実に描き鑑賞に堪えうる模写は、原本に次ぐ史料として、また原本の代用として展示などに利用される。 模写の作業は、原史料を正確に写し取るという緻密なものであり、特殊な工程が多いため、多くの経験や技術の蓄積が必要となる。このような史料編纂所で行われている模写の概要を報告する。 |
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P7-03 | 口絵写真集 ミャンマー・南タイのラノーン県、東西経済回廊 森田英嗣(社会科学研究所) | アネックス |
この口絵写真集は、社会科学研究所の現代中国研究拠点・「貿易班」現地調査(大メコン圏・東西経済回廊調査)のうち、ミャンマー(ヤンゴン、ネピドー)とタイ南部の調査(2011 年8 月20 日から8 月28 日)と、タイ東北部からタイ・ミャンマー国境に至る東西経済回廊の調査(2013 年8 月18 日から8 月27 日)に写真撮影のため同行し記録したものである。 | ||
P7-05 | 東洋文化研究所画像技術室の業務紹介 野久保雅嗣(東洋文化研究所・画像技術室) | アネックス |
東洋文化研究所画像技術室では、考古、美術、書籍などの研究資料の撮影の他、ガラス甲板やフィルムなどのデジタル化を行なっております。これらの撮影データを現在の研究者や将来の研究者にも、広く共有、活用される為のデータ作りを目標にしております。また他部局との撮影協力も行い技術向上に役立てています。今回はこれらの写真業務について紹介したいと思います。 | ||
P7-07 | 紙文化財(歴史史料)の修理について 髙島晶彦、山口悟史(史料編纂所) | アネックス |
古文書・古記録などの紙文化財(歴史史料)の修理においては、欠失した箇所に、本紙と同質、あるいはより近い補修紙を用いて修理することが求められており、紙文化財の材質および抄紙技術を検討が必要となっている。史料編纂所では、近年、原本を非破壊による自然科学的分析方法で得た紙質・繊維配向・密度などの情報を利用し、補修紙作成に役立てている。本報告は、修理実例を挙げて紙文化財の修理について説明するものである。 | ||
P7-09 | 既存建築における調査の手法と文化的価値の評価 角田真弓(工学系研究科建築学専攻) | アネックス |
古い建築の価値を評価する方法の一つとして、「文化的」な側面での評価が挙げられる。そのためには実測調査や史料調査などを通して、1)いつ建てられたのか、2)どのような建築的特徴があるのか、など既存建築の「文化的」な側面を解明する必要がある。主に建築歴史学を専門とする研究室で行われる既存建築の調査手法とその調査結果から導き出される成果を紹介する。 | ||
P7-02 | 地蔵菩薩坐像像内納入文書の影写 和田幸大(史料編纂所 史料保存技術室〈影写〉) | アネックス |
三重・萬寿寺の本尊地蔵菩薩坐像の像内には、さまざまな納入物とともに、鎌倉~南北朝時代の文書が納められていた。その文書のなかには、裏面が再利用されたうえ、供養文言などが書かれたため、きわめて読みにくい状態のものがあった。この文書の解読に取り組むに際し史料編纂所では、その方法の一つとして、影写という伝統的な古文書複成技術の駆使を試みた。ここではその技法の一端を紹介する。 | ||
P7-04 | 木摺漆喰塗り天井実験報告 大塚日出夫(生産技術研究所 人間・社会系部門) | アネックス |
明治時代以降に建設された歴史的建築物には部屋の天井を漆喰塗りとするものも多く、近代建築の特有意匠の一つに挙げられる。東日本大震災では, 建築物の非構造部材である天井の落下による人的被害が報告され、そして大きな空間を有する漆喰塗り天井も地震時に剥落する事例が報告されている。歴史的建築物の耐震補強工事中に、現場の天井で実験を行う機会を得たので現場実験と構造性能解明のための室内実験の報告である。 | ||
P7-06 | 歴史史料の複製と保存─史料編纂所 史料保存技術室─ 史料保存技術室(史料編纂所 史料保存技術室) | アネックス |
史料保存技術室は修復・影写・模写・写真の各分野に分かれ、歴史史料の複本作成、史料の保存・修理を行っている。これら歴史史料に関わる事業は、史料保存の観点からみても大変重要な作業である。 修復・影写・模写は、長い時間をかけた手作業による史料の修理や複製を行い、写真は、史料編纂所の現在の調査採訪活動を支えるなど、各々の専門分野で修練された技術を活かしている。日本で唯一の歴史学に属する総合的技術組織である史料保存技術室を紹介する。 |
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P7-08 | 東大伊能図と成田山仏教図書館伊能図の関係 栗栖晋二(理学系研究科・理学部技術部 機器分析・実習系) | アネックス |
東京大学総合研究博物館地理部門には文政4(1821)年版伊能中図7 舗(関東部を欠き、北海道2 舗が写本で東北以南5 舗が副本)が保管されており、一方、成田山仏教図書館にも同版の伊能中図写本8 舗が所蔵されている。2015 年2 月、同館所蔵写本8 枚の複製図を撮影・調査したところ、東北以南の図幅については、同館の伊能図は東大が保管する副本の写しである可能性が高いことが明らかとなった。 | ||
P7-10 | 工学部・工学系研究科技術発表会の経緯と意義 山崎由美子、田村政道(工学系研究科・建築学専攻) | アネックス |
東京大学工学部・工学系研究科技術発表会は1986 年に2 年の準備期間を経て「工学部技術研修会」として第1回を開催した。第5 回には名称を「研修会」から「発表会」に変更し、第22 回からは実行委員長も技術職員が務め毎年開催している。今年度、30 回の節目として「技術発表会30 年の歴史」と題した特集を行い、座談会の開催と年表をまとめた。今後は「東京大学技術発表会」全国規模で2017 年に開催予定の「総合技術研究会2017東京大学」など、他の技術発表会とどのように差別化を図り継続していくのかが課題となっている。 |
会場見取り図