※ポスター発表番号に従って下記のようにそれぞれ1時間のコアタイムを設けます。コアタイム中はポスターボードの前で発表をお願いします。
コアタイム 14:45 ~ 15:45
P2-02(第2分野(大型装置、実験装置、回路計測、制御、低温技術)) 生物環境制御施設の近況2023
●渡邊知明 (農学生命科学研究科附属技術基盤センター生物環境系技術室)
農学生命科学研究科技術基盤センター生物環境系技術室においては、弥生キャンパス内4棟および圃場にわたって設置された恒温実験室他計24室の生物環境制御施設を運営している。各施設は研究科内共同利用としてできるだけ厳密な環境下における栽培植物、小動物、昆虫などの生育、そしてこれらの生理・生態・育種学上の諸研究を行う目的で利用されている。今回の発表では2023年4月以降の各施設の近況について報告する。
P2-04(第2分野(大型装置、実験装置、回路計測、制御、低温技術)) 走査プローブ顕微鏡に関連した技術開発
●浜田雅之(物性研究所・ナノスケール物性研究部門)
私は、物性研究所ナノスケール物性研究部門の長谷川研究室で業務を行っている。主な業務は、原子間力顕微鏡(AFM)や走査トンネル顕微鏡(STM)の維持管理とそれらを用いた新しい測定手法の開発である。近年は、物質の表面電位分布をナノスケールの空間分解能・μVレベルの高い電位分解能で画像化できることが知られている走査トンネルポテンショメトリー(STP)という顕微鏡の開発を行っている。当日はその進捗状況等を報告する。
P3-01(第3分野(情報・ネットワーク)) 外邦図のGISデータ化の自動処理について
● 中園悦子、竹内渉(生産技術研究所)
Stanford大学が公開したデジタル化された外邦図をダウンロードし、GISデータとして使用するための処理を自動化し、広域の処理を行った。このデータをGoogle高解像度衛星画像と重ねたところ、よく合致することがわかった。
P4-01(第4分野(フィールド計測、自然観測、農林水産海洋技術)) 田無演習林における木材活用の紹介
● 相川美絵子、栗田直明(農学生命科学研究科附属演習林田無演習林)
田無演習林は、東京都西東京市に所在し、8.3haと小さい面積ではあるが周囲が市街地化する中で貴重な森林となっている。研究や教育、管理のために伐採した木材をなるべく有効活用しようと工夫しており、看板や内装材、箸、クラフト材料、椅子、薪など、田無演習林の特色を活かした活用事例を紹介する。また、問題点と今後の展望について報告する。
P4-03(第4分野(フィールド計測、自然観測、農林水産海洋技術)) 大面積の森林管理におけるUAVオルソ画像活用の試み
● 平間睦樹、大島章生、福士憲司、延栄一(農学生命科学研究科附属演習林北海道演習林)
北海道演習林では、大面積の森林管理実務を担う技術職員が以前よりも減少している。そのため、従来の作業工程の省力化を目指してリモートセンシング技術の活用を推進してきた。本報告では、従来は森林内を踏査しGNSS測量によって行ってきた林種区分の作業を、UAV空撮による高解像度の空中オルソ画像を用いて、GIS画面上での林種区分に切り替えることが可能か検討を開始したので、これまでに得られた結果を紹介する。
P4-05(第4分野(フィールド計測、自然観測、農林水産海洋技術)) リモートセンシング技術を用いた森林調査研修の報告
● 田中亜季(農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林)
ドローンやGIS(地理情報システム)を用いた森林調査の方法を学ぶため、令和5年度中国・四国・近畿地区大学附属演習林等技術職員研修に参加した。本報告では研修内容を整理し、筆者が所属する秩父演習林における業務への活用を検討する。
P4-07(第4分野(フィールド計測、自然観測、農林水産海洋技術)) 農産物茎葉の新たな活用法を創出する常温酸処理プロセスによる農産物茎葉の微細化
● 木村聡(農学生命科学研究科附属技術基盤センターミクロ観察系技術室)
最近、農研機構で、稲わらなどの農作物茎葉を常温で酸処理することにより茎葉の繊維を解きほぐしやすくする新技術が開発された。この現象の詳細を明らかにするために、ミクロ観察系技術室は各種顕微鏡解析に協力した。常温酸処理された稲わらでは、ある種のペクチンやヘミセルロースの変質や溶出が起こること、そのため弱い破砕処理を行うだけで細胞壁はミクロフィブリルレベルにまで解繊されることを明らかにした。
P6-02(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) オスミウムコーターによるマイクロプラスチックの微細構造観察技術
● 小川展弘、丸山純子(大気海洋研究所)
マイクロプラスチック(MPs)ごみに関する研究は世界中で進められている。MPsの海洋中や生体内での挙動はその微細構造によっても強く影響を受けるが、海洋中に分布するMPsの解析に電子顕微鏡は十分に活用されていない。本研究では、オスミウムコーターにパージ時間を設定することでMPsの観察を容易にしたので報告する。今後、MPsのナノ構造が簡単かつ高度に解析され海洋中での挙動の推定精度向上が期待できる。
P6-04(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) 千葉演習林における体験活動プログラムについて
● 鶴見康幸、鈴木祐紀、塚越剛史、阿達康眞(農学生命科学研究科附属演習林千葉演習林)
千葉演習林(千葉演)では、農学生命科学研究科の森林科学関係や理学部の地質関係など、多くの実習が行われている。2017年から千葉演において実施されている体験活動プログラムの内容は、技術職員発案による除草と歩道整備である。除草は苗畑にある若いマツの苗木床の周りを行う。歩道整備は山の神へ上る道の階段作りである。これらの作業は普段の実習では行われない裏方的な作業であるが、今までに延べ8名の学生が参加した。
P6-06(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) φ25.4 mm試料用のEPMA用特殊試料ホルダーの新規制作
● 市村康治、下澤東吾(理学系研究科・理学部)
EPMAの透過試料ホルダー(OMT)に接続可能なφ25.4 mm (1インチ)試料用の特殊ホルダーの3種を新規に制作した: 初期仕様OMT用、4枚用、1枚用。これにより、初期仕様OMTにもφ25.4 mm試料を搭載できるようになり、1台のOMTに一度に搭載できるφ25.4 mm試料の枚数も3枚から最大5枚となった。これにより、より効果的な実験が可能となった。
P6-08(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) 臨海実験所における棘皮動物の種同定依頼案件の対応
● 幸塚久典(理学系研究科附属臨海実験所)
この海洋動物は何ですか?という問合せを電子メールなどで頂く事が多々ある。多くの分類群では全ての種が図鑑に掲載されていないため、専門家でない限り種を正確に同定することは困難である。当実験所では、このようなレファレンス対応は社会貢献という位置付けで、できる範囲内で対応している。本発表では、演者が対応している棘皮動物の種同定依頼の現状について紹介する。
コアタイム 15:45 ~ 16:45
P2-01(第2分野(大型装置、実験装置、回路計測、制御、低温技術)) 大気海洋研究所の加速器質量分析施設の現状
●阿瀬 貴博、宮入 陽介、安藤有加、伊澤里美、横山祐典(大気海洋研究所)
大気海洋研究所の加速器質量分析施設にはシングルステージ加速器質量分析計が設置され放射性炭素専用の分析装置として2013年から稼働している。近年は大きなトラブルもなく、2020年度から始まったコロナ禍の影響も限定的で、近年の年間装置稼働は8000時間を超え、試料測定個数は2023年度には20000個を超えた。2023年には施設の増築工事(竣工2023.9.25)によって施設の面積はおよそ2倍となり、今後のさらなる機能強化を目指している。
P2-03(第2分野(大型装置、実験装置、回路計測、制御、低温技術)) 物質合成技術~新しい物質の開発をめざして~
●石井梨恵子(物性研究所)
当室では、新規の物理現象を示す磁性や超伝導物質を様々な合成技術を用いて作製している。本発表では、これまで作製してきた物質を紹介するとともに、それらを合成する合成装置やその過程について説明する。また、作製した物質の評価をするICP分析についても紹介する。
P3-02(第3分野(情報・ネットワーク)) Python の数理計画ライブラリを用いた論文審査会のスケジューラーの実装
●寺山智春(理学系研究科・理学部)
物理学専攻の学位論文審査会の運営において、審査会の日程調整は膨大な手間となっていた。そこで審査会のスケジューラーをPythonで開発し、審査会用のWebシステムに組み込んだ。日程調整の問題は制約条件下で配置を最適化する問題として定式化でき、ソルバーの実装には既存のモジュールが活用できる。本発表では定式化や実装の概要と、達成した業務の改善について報告する。
P4-02(第4分野(フィールド計測、自然観測、農林水産海洋技術)) 生態水文学研究所におけるドローンの導入と利活用
●丹羽悠二、梁瀬桐子、岸本光樹、井上淳、澤田晴雄(農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所)
農学生命科学研究科附属演習林・生態水文学研究所(以下、生水研)にドローンが導入されて4年が経過した。本報告では生水研におけるドローン導入の経緯とこれまでの利活用、今後の展望について報告する。
P4-04(第4分野(フィールド計測、自然観測、農林水産海洋技術)) ジブクレーンを用いた量水堰の排砂作業の省力化
●岸本光樹、梁瀬桐子、澤田晴雄、丹羽悠二、井上淳(農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所)
量水堰を用いた流量観測において、静水池に溜まる土砂を排出する作業は重要なメンテナンス作業であるものの大変な労力を要する。重機の使用が難しい位置に設置された量水堰では人力で土砂を持ち上げて排出する作業が行われており職員の体力的負担が大きい。そこで、ジブクレーンと電動ホイストを用いることで量水堰からの排砂作業の省力化を試みたので、その取り組みを報告する。
P4-06(第4分野(フィールド計測、自然観測、農林水産海洋技術)) 森林内における最新型UAV-LiDARの計測試験
●大島章生、中川雄治(農学生命科学研究科附属演習林北海道演習林)
北海道演習林では、UAVによる森林の空中写真撮影を行い、様々な森林管理に活用してきた。近年では空中写真撮影にとどまらず、小型LiDARセンサをUAVに搭載して精密な森林計測を行おうとする新たな試みも始まっている。UAV-LiDARスキャンを行うことで、より詳細な森林構造を把握することが可能となる。本報告では、2023年12月に導入した最新型LiDARスキャナの性能テスト結果を紹介する。
P6-01(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) 中大連携による中学理科アサリ解剖授業の動機付けの効果とオリジナル教材による全員参加の解剖授業の実現
●①羽山和美、①小川展弘、①阿瀬貴博、②大杉美幸、③小川博久(①東京大学大気海洋研究所、②柏市立柏中学校、③武蔵野大学)
中学校理科の授業でアサリの解剖が扱われるようになった。解剖の実践授業は、生徒の理解を促進出来るなどの効果が認められているが、アサリは生体の解剖が難しく、臓器が人体と大きく異なるため生徒は解剖の意義を理解しにくいなど課題がある。また解剖に抵抗のある生徒へのフォローも必要となる。これらの課題の解決にあたり、大気海洋研究所の技術職員が授業に直接協力することで動機付けを試み、全員参加型の授業を実施した。
P6-03(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) 生態水文学研究所100周年記念事業で技術職員が分担した役割
●澤田晴雄、丹羽悠二、岸本光樹、梁瀬桐子、井上淳(農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所)
農学生命科学研究科附属演習林・生態水文学研究所(以下、生水研)が2022年9月1日に100周年を迎えた。その記念事業として記念式典とシポジウムの開催、公開講座の実施、記念誌の発行(作成中)を行った。今回は生水研100周年記念事業の概要と,同記念事業において技術職員が分担した役割を紹介する。
P6-05(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) ICT(情報通信技術)を活用したフィールド実習教育プログラムの開発
●矢津田啓介、市川健一郎、神川翔貴(農学生命科学研究科附属生態調和農学機構)
情報通信技術(ICT)の進化が目覚ましく、様々な現場での活用が進んでいる。学生実習を通して、自動運転・ドローン・測量機器などを使用し、ドローンの飛行体験や自動運転の様子などを見てもらい、どのように活用されているのかを体感してもらえるよう、ICTを活用したフィールド実習教育プログラムを開発した。2019年度から始まったフィールドICT実習について、これまで5年間取り組んできた内容を紹介する。
P6-07(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) 2023年度臨象理学実習授業支援報告
●石原真悟(理学系研究科・理学部)
理学部開講「臨象理学実習」の授業支援業務を報告する.本授業の目標は,「人類社会の未来に関わる諸課題について理学的解決を追求するため,現地実習を通じて環境・資源問題や災害対応等の理解を深めるとともに,実務を担っている公的機関や企業等へ訪問し根本的問題は何かを現場で学ぶ」である.2023年度は福島県浪江町付近を訪問した.本授業において,技術職員としてどのような業務を実施したか報告する.
P6-09(第6分野(実験、実習、分析、環境安全、地域貢献)) 共通機器利用との両立のための学生実験用分析条件の検討-ICP発光分光装置-
●山ぎし崇之(工学系研究科・工学部)
当実験室の分析装置は、学生実験以外の時間帯に共通機器として利用できるよう整えてきたが、故障と老朽化に伴い装置更新を進める必要が生じている。装置更新に伴う学生実験の再検討事例は他部局にも参考になると考え、ICP発光分光装置での例を紹介する。装置のスペクトル分解能が向上しても、定性分析にて本来存在しない元素がいるように見える発光線を見つける事で、従来通りの実習内容を準備できた。
非コアタイム 16:45 ~ 17:30
※ポスターの配置は下記PDFをご確認ください。
(ポスター配置図)